繰り下げ受給、繰り下げ受給
いったいいつから貰うのが得か?!
年金は60歳でも前倒しでもらうことができますが、30パーセントも減少してしまします。それは一生涯続きます。それに反して、もし70歳まで貰わなければ42パーセントほど増えます。これも一生涯続きます。
2015年の日本人の平均寿命は男性が80.79歳 、女性が87.05歳です。さて65歳でもらった年金を100とした時の総支給額比較を独自で表にしてみました。これは2017年時点での試算です。国民年金、厚生年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)が対象になります。
例えば60歳からもらい始めると70パーセントの支給になりますが、63歳いっぱいまでもらうと65歳でもらう1年分支給額の280パーセントをすでにもらっている事になります。
また70歳時点で比較すれば、まだ60歳支給の方が65歳支給より1.7年分多く支給されているという事です。これが逆転するのは76歳になります。
男性はほぼ平均寿命まで生存だと、65歳からの受給が有利に見えます
76歳で60歳から、受給の総支給額より65歳から受給の総支給額が入れ替わります。
79歳になると70歳受給が60歳受給を総受給額で上回ります。その後健康に不安がなく、金銭的に困窮していなければ65歳支給が有利になります。70歳支給の42パーセント増加の受給も魅力的ですが平均寿命(米寿あたり)以上の長寿が必要になります。その後、81歳時で総支給額で70歳からの受給が65歳から受給を上回ります。男性の場合平均寿命まで生きてやっとと言う状況です。平均寿命(男性)で考えれば65歳受給がベストとも考えられます。
ここで考えるのは人生としての価値を高めるのに、総支給額だけで考えてしまっていいのだろうかという疑問です。
この後たとえ85歳まで生きたとしても、その差は280パーセントしかありません。60代を充実して生きた方がいいのでは?と考える事も重要な事です。
女性の場合は多少違います
しかしこれは男性の場合で、女性であれば平均寿命まで6.7年ほどありますので金銭的に困っていない、平均寿命までは自信があると言う方は、70歳受給という選択肢も生まれてきます。
でも一人になってからはあまりお金を使わないかも?という考えが成り立つのも事実。将来より夫婦元気な60代を楽しみたいというのも健全な考え方です。
やはり意外と見逃せない60歳からの受給
意外に思うのが60歳からの繰り下げ受給。
受給額は70パーセントと少ないのですが、総支給額で65歳から受給に超されるのは76歳での話し。
それまで平均寿命内の11年間は確実に上回ります。これは見逃せません。早めに受給して生活に余裕を持たせて、無理せず健康に過ごすと言うのも悪くはありません。
健康リスクと経済リスクを考えて
健康リスクというのは、人それぞれ違います。
持病がある人も、健康面に全く不安がない人もいます。
それに比べて年金が減っていくリスク、お金の価値が減っていく物価上昇リスクは公平に存在します。これは将来に対し次第に増えていきます。今後、年金の支給額が増えることは特別な事情がない限りまずないでしょう。
それに対し出費を減らせる可能性はあります。家庭菜園で農作物がたくさん出来れば、友人と交換することも出来ますし、少量でも販売することも可能かも知れません。その分出費がへります。
また、加齢によって活動費、接待費がへり出費が減っていく可能性もあります。
今後の生活を明確に求める事が、経済的な安定感を保証し、生活や人生の価値をより高めるのかもしれません。